無料で印刷できるiPhone&Android用アプリ

メーカー純正の無料アプリを利用する

最近のスマートフォンやタブレット端末(以下、まとめてスマホと表記します)に搭載されているカメラは、コンパクトデジカメとほぼ同等かモデルによっては上回る画質を有しています。iOSやアンドロイドOS向けにレタッチ用、フィルタ用などさまざまな種類の関連アプリが提供されているので、これらのアプリを利用してスマホで写真撮影を楽しんでいる方も多いでしょう。このスマホで撮影・加工した写真を年賀状に活用したいという要望が出てくるのは当然といえば当然。そして、この要望に応えるべく、各プリンタメーカーは年賀状デザイン・印刷用のアプリ(以下、年賀状アプリ)を数年前から投入してきています。しかもこれらの年賀状アプリはApp StoreまたはGoogle Playなどから無償でダウンロード可能です。そこで、このコーナーではそういった無償で配布されているスマホ専用の年賀状アプリにはどのようなものがあるのか、またどんなことができるのかなどについて紹介します。

まず、現在プリンタメーカーから提供されている年賀状アプリですが主なものは以下の通りです。

◯エプソン:スマホでカラリオ年賀
◯キヤノン:PIXUSかんたん年賀状
◯ブラザー:Brother年賀状プリント

これらの年賀状アプリを利用すると数100種類のデザインテンプレートが無料で使えたり、ほかの年賀状ソフトなどで作成した住所録データを読み込んだり、複数の宛先に対して差し込み印刷をしたりといったことが可能です。操作も簡単で、基本的にはアプリの指示に従って必要な情報を選択していくだけで年賀状が印刷できるようになっています。

非常に便利なメーカー製の年賀状アプリですが、自分が利用しているプリンタメーカーのアプリしか利用できない点には注意をしてください(カラリオシリーズを使っている場合、「PIXUSかんたん年賀状」で印刷などといったことはできません)。複数のメーカーのプリンタを利用している場合は、汎用の年賀状アプリの利用も検討してみましょう。汎用の年賀状アプリもデザインした年賀状をオンラインでプリントできるサービスと連携したりなど、多機能化が進んできています。

それでは、さっそくプリンタメーカー製の年賀状アプリがどのような機能を持っているか等について紹介していきます。ちなみに、iPhoneでの画面を例に取り機能を解説して行きますが、iPadの場合も画面はほぼ同様になります。また、紹介しているすべてのアプリにつきましてアンドロイド版も提供されています。アンドロイド版でも画面構成および操作方法はほぼ同等となります。

エプソンの「スマホでカラリオ年賀」で印刷する

エプソンが提供している「スマホでカラリオ年賀」は、シンプルな操作で手軽にパソコンで作ったものと同レベルの年賀状が作れる年賀状アプリです。利用できる機能には、通信面作成(ハガキ裏面のデザイン)、宛名面作成(ハガキ表面のデザイン)、住所録からの宛先の登録、他社製ソフトの住所録データの読み込みなどがあります。通信面作成機能ではスマホ上に保存されている写真を選択してデザインを完成させるタイプのテンプレートや挨拶文などを入力するだけすぐに利用できるテンプレートなどがおよそ150種類用意されています。加えて、賀詞の配置や手書き文字の入力なども可能です。テンプレートを使いつつもオリジナリティ溢れる年賀状が作成できるというわけです。宛名面作成では、複数の差出人を登録できるので、自分のみ、家族連名、夫婦連名といった使い分けができるでしょう。宛先は最大1000件の登録に対応しています。

このほか、「Epson Creative Paint」というという別のスマホ用アプリが必要になりますが、手書きで作成したデザインテンプレートとスマホ上の写真を合成して年賀状の裏面をデザインできます。ワンランク上の機能ではありますが、完全オリジナルデザインの年賀状を作りたいといったときは、利用してみましょう。

関連情報
「トップ」画面
「スマホでカラリオ年賀」はシンプルな操作で見栄えのよい年賀状を作成することが可能です。※画面は2017年版のものです。
「通信面作成」画面
[新規作成]をタップするとテンプレートを選択する画面が表示されます。また、保存した裏面デザインをここから呼び出せます。
「テンプレートの選択」画面
テンプレートには写真をはめ込むタイプのものとイラストをそのまま利用するタイプのものが、150種類ほど用意されています。
「通信面の編集」画面
テンプレートの編集画面では、写真の選択や賀詞の選択・配置、テキストの入力、手書き文字・イラストの入力などが可能です。
「編集画面の確認」画面
写真や文字などを配置した画面の確認が行えます。この画面では作成した裏面のデザインを拡大・縮小しながら確認できます。
「印刷設定」画面
設定に問題がなければ[印刷]をタップすると実際に印刷がスタートします。事前にプリンタに年賀状をセットしておきましょう。
「住所録の編集」画面
[住所録取り込み・移行説明]を選択すると、CSVファイルから住所録データを読み込む方法が表示されます(右下画面参照)。
「読み込む宛名の選択」画面
住所録データから年賀状を送る人を選択できるほか、住所録にない人を手動で登録することも可能です。
「差出人の編集」画面
差出人は3件まで登録できます。個人名義、家族全員の連名などと使い分けられるのが便利です。
「住所録取り込み。移行説明」画面
「筆まめ」「筆ぐるめ」「宛名職人」「筆王」「楽々はがき」の住所録データをCSV形式で出力することで本アプリに読み込めます。
「宛名面の編集」画面
トップ画面で[宛名面作成]をタップすると「住所録」で登録した人の一覧が表示されるので印刷したい人を選択。これで、画面のような印刷イメージが表示されます。この画面では縦書き、横書きの切り替えやフォントを変更できます。
「印刷設定」画面
「印刷設定」画面では宛先に複数の人を選択していた場合、画面をフリックすることで人数分のイメージが確認できます。そのほかの印刷設定に問題がなければ[印刷]をタップすると印刷がスタートします。
写真は2018年のカラリオ最新モデル「EP-880」。カラーバリエーションとして、ホワイト、ブラック、レッド、ニュートラルベージュの4モデルがあります。写真はュートラルベージュの「EP-880AN」です。

カラリオシリーズの注目ポイント

現在のカラリオシリーズは、大きく分けて6色染料インクを採用したモデル(EP-880/EP-710Aなど)と4色顔料インクを採用したモデル(PX-049Aなど)の2系統に分かれています(ちなみに、2018年秋モデルでは4色顔料モデルの新製品は投入されませんでした)。

以下、一般論としてインクの種類が増えるほど印刷した写真の表現力は上がります。また染料インクの方が、顔料インクよりも写真を印刷した時の滑らかさは上という傾向があります。ただ、インクの数が増えるとメンテナンス費やインク交換などの維持費がよりかかりますし、染料インクは普通紙に印刷した場合にじみが出る(ちなみに、インクジェット専用のハガキはにじみが少なくなるよう加工されています)、耐水性が顔料インクに比べ劣るというデメリットがあります。これらのメリット、デメリットを考慮しプリンタを選ぶようにしましょう。

話をカラリオに戻しますと、6色インクを採用したモデルでは、写真印刷の美しさに加えて、タッチパネルを採用した直感的な操作性(EP-880など)、コンパクト、多機能という付加価値がプラスされており、家庭用プリンタとしてほぼ完成の域に達しているといっても過言ではありません。加えて、最近のスマホのカメラの高性能化に合わせて、無線LANを利用したスマホからのダイレクト印刷機能が進化してきています。写真を利用した年賀状を考えているのであれば、6色モデルがもっとも使い勝手が良いでしょう。

4色インクを採用したモデルは、文書印刷に強く、6色モデルに比べて本体価格が安く維持費も割安なのがポイントです。写真印刷の美しさでは6色モデルに一歩譲りますが、イラストをメインとした年賀状を印刷する、普段はビジネス文書を中心に印刷するといった用途に用いるのであれば、6色モデルよりもコストパフォーマンスが高く、有力な選択肢になるでしょう。

また、ハガキ印刷に特化した「ハガキプリンター」シリーズやデジカメやスマホからの印刷に特化した「カラリオ ミー」シリーズなど、他社にはないコンセプトのモデルがあるのもカラリオシリーズの特色です。特に、スマホやデジカメからの印刷がメインであれば、9型のタッチパネル液晶を搭載し分離型のキーボードを同梱したハガキプリンター「PF-81」はサイズもコンパクトで非常にオススメです。

年賀状印刷アプリ以外にも、カラリオシリーズではスマホに保存した写真やドキュメントを手軽に印刷できる「Epson iPrint」、デジカメやスマホで撮影した写真をプリンタに(接続したHDDやUSBメモリ)保存・集約・管理ができる「Epson Photo Library」などが用意されているので、年賀状シーズン以外にも年間を通して活用できるのもうれしいところです。

A3ノビ対応に対応した2017秋モデル「EP-50V」。CMYKに「レッド」「グレー」の2色を追加した「Epson ClearChrome K2」インクを採用しており通常の6色モデルより、広い色域が再現可能です。
「EP-710A」は実売価格が1万円前半という低価格ながら6色インク採用、スキャン、コピーに対応という非常にコストパフォーマンスが高いモデルとなっています。
「PX-049A」は4色顔料インクを採用したモデル。顔料インクは耐水性が高く、普通紙に印刷しても文字がにじみにくいというメリットがあります。文書印刷にも活用したいという場合にオススメです。
「PF-81(2018年版)」はハガキとほぼ同じサイズの9型タッチパネル液晶を搭載しています。スマホからの年賀状印刷で大活躍すること間違い無しの製品です。

キヤノンの「PIXUSかんたん年賀状」で印刷する

10月下旬現在「PIXUSかんたん年賀状」の2018年版はまだ公開されていません。公開され次第順次更新していきます。

ピクサスの新シリーズ「PIXUS XK70」のブラックモデルです。CMYKに顔料ブラックとフォトブルーを追加した6色インクを採用。5型の大型液晶を搭載しているので、各種アイコンの視認性にも優れています。

ピクサスシリーズの注目ポイント

2018年秋モデルでは6色モデル「XK70/XK50」「TS8310」、5色モデル「TS6130」(染料CMYK+顔料ブラック)、4色モデル「TS5130/TS3130」(染料CMY+顔料ブラック)がラインナップされています。この中で6色モデル選びにはちょっとした注意が必要です。この秋から6色モデルに「XK」というシリーズが追加されたのですが、このシリーズは染料CMYK+「染料フォトブルー」+顔料ブラックというインク構成になっているのに対し、TS8310は染料CMYK+「染料グレー」+顔料ブラックというインク構成になっています。「XK70/XK50」は染料フォトブルーインクを採用することで、空や海などの表現力をアップしています。年賀状の印刷のほか風景写真の印刷なども考えているのであれば、「XK70/XK50」を第一の選択肢にあげてみてはいかがでしょうか。

そのほか、ピクサスシリーズ共通の仕様として顔料のブラックインクを搭載している点が挙げられます。「カラリオ」シリーズの解説でも触れた通り、顔料インクは耐水性が高く文字印刷に強いという特徴を持っていますので、イラストと写真を組みわせたような年賀状を印刷する際などに特に力を発揮します。この点がエプソン「カラリオ」シリーズとの最大のハードウェア的な違いと言えるでしょう。

本体の各種操作を行う液晶画面は表示品質も高く、タッチ操作も滑らか。また、メニュー配置やアイコンサイズなども工夫されており、普段はあまりプリンタに触れたことがないといった方も安心して利用が可能です。

専用アプリ「Canon PRINT Inkjet」を利用するとインスタグラムやフェイスブック、LINE、エバーノート、グーグル・ドライブ上などの写真をダイレクトに印刷する機能を搭載しているのも特徴です。

「TS8130」は4.3型液晶を搭載しなながらコンパクトなサイズを実現した多機能モデルです。顔料ブラックインクも搭載しているので、写真印刷だけではなく、文書印刷にも力を発揮します。

ブラザーの「Brother年賀状プリント」で印刷する

「Brother年賀状プリント」も「スマホでカラリオ年賀」「PIXUSかんたん年賀状」と同様に宛名(表)面、通信(裏)面のデザインが可能です。それでは本アプリの特徴はどこにあるかというと、裏面のデザインに「スタンプ」という絵文字のようなアイコンを配置できる機能、プリンタでスキャンした画像をテンプレートと合成してオリジナルの年賀状を作成できる「お気に入り素材合成」機能、もらった年賀状をスキャンしてアルバムとして登録しておける機能などがピックアップできるでしょう。

また、前述のスタンプにはQRコードの発行機能があり、このQRコードを裏面に配置できます。この年賀状をもらった人は、「Scene」という写真整理アプリを導入しておくと、QRコードを読み込むだけで、フォトアルバムとしてこの年賀状を管理できるほか、オンライン経由でこの年賀状を共有することも可能となります。

「トップ画面」
表面や裏面のデザインをする場合は[年賀状作成]を、作成した年賀状やもらった年賀状のスキャンデータを管理する場合は[年賀状アルバム]をタップします。
「QRコード発行」画面
「Scene」を導入しておくことで、「スタンプ」画面からQRコードが発行できるようになります。
「お気に入り素材合成」画面
「お気に入り素材合成」のテンプレート。合成する画像によってオリジナリティ溢れる年賀状の作成が可能です。
「テンプレート編集」画面
選択したテンプレートでは、写真を選択したりフォントの変更やスタンプの配置、オリジナルテキストの入力などができます。
2017年秋の最新モデル「DCP-J973N」。無線LANを経由した年賀状印刷が可能です。ADFを装備しており、連続スキャン、コピーができるのが、他社製の家庭用モデルにはない大きな特徴です。

ブラザー新モデルの注目ポイント

エプソン、キヤノンに次ぐ第3の選択肢として存在感を増しているブラザーのインクジェットプリンタ「PRIVIO(プリビオ)」シリーズ。同社のプリンタは染料のCMY3色+顔料ブラックの計4色という構成のインクシステムを採用しており、大量に年賀状印刷をする場合に低コストで運用ができるというメリットを持っています。

また、もともとビジネス向けプリンタ市場に多くの製品を投入していた同社だけに、サポートが充実しているのもうれしいところ。特に「DCP-J983N」というモデルでは、通常の1年間のサポートに加えて、プラス2年間の間に1回無償修理が可能というサービスを受けることが可能です。このほか、ADF(自動原稿送り装置)を搭載したモデルが多く、複数の原稿をまとめてコピーしたり、スキャンしたりできます。この点は個人向けのカラリオやピクサスシリーズにない大きなメリットです。

学研のオカルト雑誌「ムー」とコラボした年賀状を公開しています(https://online.brother.co.jp/ot/dl/mu/)。戌年の2018年の年賀状は人面犬がデザインされています。
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